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「Star Wars™ バトルフロント™ II」の音響製作

DICEサウンドチームが「Star Wars バトルフロント II」で「スカイウォーカーの夜明け」とフェルーシアのサウンドを作成した過程をご紹介します。

「映画鑑賞の醍醐味の半分は音響だ」

その原則の一つの高みを実現しているのが、エンターテインメント史上最も充実し、最もよく知られる音響ライブラリの一つ、Star Wars™の音響ライブラリです。誰もが知るサウンドトラックだけではありません、ブラスターの射撃音やライトセーバーの起動音、唸りを上げるタイ・ファイターの飛翔音もまた、人類現代カルチャーの集合意識の中に深々と刻み込まれています。

Star Wars バトルフロント™ II」のリリースにおいて歴史あるシリーズへの敬意は欠かせないものでした。そして2年を超えるコンテンツアップデートの中で、いまも努力をもって継続されています。

Lucasfilmの音響アーカイブをベースにした既存のサウンドが根底にあることはもちろんですが、そのサウンドスケープをStar Warsのゲームに移し替えるにあたり、サウンドデザイナーは数々のクリエイティブな手法を駆使することになります。インタラクティブな環境であるがためにもたらされる追加要素や要求を満たすため、サウンドチームには、サウンドを一から作成(あるいは再作成)することがよく求められます。

今回は、最新の「バトルフロント II」の「スカイウォーカーの夜明け」コンテンツのリリースと、その前のクローン戦争時代の惑星フェルーシアの追加を例に、舞台裏での制作過程をご紹介していきたいと思います。

「スカイウォーカーの夜明け」アップデートの武器音制作

最新「スカイウォーカーの夜明け」アップデートの一部追加要素では、伝統的な手法への回帰が活躍しました。

70年代、最初となる映画のサウンドデザイナーたちは、電波塔を支えるワイヤを叩く音を録音し、Star Warsのブラスターの射撃音に用いました。昨年夏、この伝統に倣い、DICEサウンドチームは、ストックホルムの自然保護区のハイキング中に見つけた送電柱を用いて、類似の音を録音しました。

私達自身のStar Warsゲームの音響ライブラリの幅を広げ、同時に原点に立ち返る試みです。こちらがその時の録音のサンプルです:

このときの音は後に新登場のシス・トルーパーのセカンダリ射撃とファースト・オーダー・ジェット・トルーパーのブラスター音で用いられました:


スカイウォーカー・サーガの最終幕に発想を得たもう一つの増援ユニットが「オヴィシアン・ガンナー」です。映画で登場する増援ユニットではないため、サウンドのほとんどをDICEで作成する必要がありました。キャラクターにまつわる音声、そして既存の戦闘音が存在しないため、戦場での音声もです。

サウンドチームはこのキャラクターの特徴についてゲームデザイナーと話し合い、そのセントリーガンに酷使をうかがわせる響きを与えました。スピン音に多くの摩擦音を加えることで、銃身にどこかガタがきている印象を付け加えたのです。

これはチャッターリング(複数の小さなビーズが金属の輪に通された玩具・楽器)を回した音を録音することで実現されました。そしてピッチを下げることで、すぐにオヴィシアンが好む頑強な武器の音のベースが出来上がりました。

以下が最初の録音です:    

ピッチを下げたもの:    

ゲーム内で使われている最終版:

フェルーシア環境音のベースとなる音空間の作成

時代は打って変わり、昨年9月に「Star Wars バトルフロント II」 に導入されたフェルーシアの奇妙で危険な世界の音の作成も、また新たなチャレンジでした。

この惑星は『スター・ウォーズ/シスの復讐』で短く登場し、『クローン・ウォーズ』シリーズでさらに深く掘り下げられました。しかし「Star Wars バトルフロント II」への登場では、その危険に満ちた、菌糸類に覆われた地上を史上初めて、詳細に描写された実体として探索できなければなりませんでした。

サウンドチームでは、ベースになる大きなサウンドライブラリなしで、Star Wars感を維持しつつ、リアルであると同時に異世界を思わせる物を生み出す必要がありました。

フェルーシア地上の音響空間の基礎には、まず大型の4チャンネルのベース音が用意されています。現実の自然環境音をフェルーシア用に歪めて加工したもので、ここでもStar Warsの伝統にのっとり、また他の「Star Wars バトルフロント II」のロケーションで成功を収めてきた手法が活かされています。

この下敷きとなるレイヤーには、既存の該当する自然環境からの録音が含まれ、そこから響きわたるセミの声など目立つ内容が取り除かれています。また、音のピッチも1オクターブほど下げられて、よりくぐもった、湿度の高い環境に合わせた音になっています。これにより反響や空間の広がりが増したように感じられ、このロケーションの神秘感が一層高められることになります。

地上に点在する時計に似た姿のフェルーシアの胞子植物の音も、このレイヤーに加えられています。この音は、(もちろん編集された)オオハシの特徴的な鳴き声から派生していて、植物のサイズ感を強調するためピッチが下げられた、なんと掃除機のホースのIRリバーブと組み合わされています。完成した音は、まさにエイリアン植物の「鳴き声」です。彼らは互いに交信しているのか?獲物をおびき寄せているのか?交尾のため?誰も知りません!    

フェルーシアの植生におけるもう一つの特徴的な種が、菌糸類の森の各所で見られる巨大な触手じみた植物です。半透明の肉を持ち、自律的に揺れているように見受けられます。そのサウンドデザインで、DICEのサウンドチームは植物の体内で何か生物的な活動が行われているさまを伝えたいと考えました。何かを食べているような、中で胞子が成長しているような、あるいは地面から何かを貪っているかのようなさまです。以下が、ジェルが詰まったグニョグニョのおもちゃと、スライムジェルを使って出来上がったおおよその音です:

フェルーシアのサルラックの穴の腐敗音

フェルーシアで見られる巨大なサルラックの死体は、それだけでも目を引く光景です。元からおぞましい生き物ですが、自身の腸内細菌に少しずつ消化されていくその姿は、さらに不気味です。この腐敗プロセスは腐敗する液の表面や泡立つ泥の音、サルラックの音声ライブラリから取り出したさまざまな音の切れ端を加工したものに各種の胃や腸での消化音、空腹時の蠕動音などの音を足し、仕上げにアシカの鳴き声や喉を鳴らす音をサブレイヤーとして加えたもので表現されています。

耐えられません!

フェルーシアの動物や植物、その他の音

先の4つのレイヤーに、細かなニュアンスや特徴を与えるのに必要だったのが、フェルーシアの動物や植物、その他さまざまな生き物の音です。サウンドチームはここで、幅広いアプローチを採りました。

ひとつは誰もが予想するような類似の現実の環境音を使い、人間の声やチェロの弓の音など他の音声と合わせて加工するやり方です。これによりどこか聞き覚えがありながら、異質な音を作り出せます。

もうひとつは、非日常の世界や、珍しい動物の音を追求するやり方です。鳥の声は特に役に立ちました。

そして、純粋に実験的な試みの中から、大きな音のセットが生み出されました。面白い音の切れ端を、引き延ばしたり、圧縮したり、捻じ曲げたり、ヴォコーダーを利用したりなどです。

以下のサンプルはすべてDICEサウンドデザインチームのメンバーが、自身の音声を用いて作り上げたものです。こちらはサウンドチームが「パーティー芸」として呼ぶ、鳴き声のまねや、甲高い声・裏声、破裂音などです:




そしてこちらが最終的なゲーム内の音です。フェルーシアの一部の動植物を表現しています:



低くてゆっくりした鳥の鳴き声とでも言うべき口笛の音:

最終的にこの短いゲーム内の音声、謎のエイリアン鳥の鳴き声になりました:

そして、ハンガーや植物を支えるための各種リボンなどの日用品をチェロの弓で弾いてみる手法も使われました。ここからはメタリックな感じも持ちつつ、昆虫的な特徴を多々備えた音が得られました:

これを倍速にしてリングモジュレーターによる加工を加えると、エイリアン昆虫の激しい飛翔音のように聞こえます。これが最終的なゲーム内の音です:

先に紹介したように、音環境のベースレイヤーでは、セミの声が取り除かれています。しかし、サウンドチームでは、鳴き声を上げるおもちゃで、独自のセミの声も作り上げてしまいました!こちらが生の音です:

大幅にピッチを上げましたが、それでもまだ地球的な音でした。しかし、このおもちゃは振り方によって音が変わる物でした。言葉やメロディーに聞こえる音さえ出せます。これにより、セミという発想の元を維持しつつ、セミよりももっと知性の高い生物を思わせる音が生み出されました:

すべてを合わせた結果

そして最終的に、上にあげた例を含めた個々の音声がすべて組み合わされ、統一感を持ちながら、どこか奇妙で興味をそそる音環境が作り上げられました。同時に音の活用により各エリアに特徴が生み出されています(PC版で撮影された映像):

Star Wars バトルフロント II」制作の舞台裏にさらに興味があるなら、以下の記事もぜひご覧ください:

「Star Wars バトルフロント II」のAIによる進化
アナキン・スカイウォーカーを動かす
「Star Wars バトルフロント II」のコンセプトアート
「生きた世界」と「彼方での戦い」
ジオノーシスが生み出されるまで
ヒーローが生み出されるまで
イウォーク・ハントの制作舞台裏
「Star Wars バトルフロント II」のビジュアル演出

この記事は以下の人々からの意見や情報を参考に書かれています: Martin Wöhrer、Simon Lindskog、Ben Minto、「Star Wars バトルフロント II」で「スカイウォーカーの夜明け」アップデートとフェルーシアの音声を作成したDICEサウンドチームの全メンバー

–Daniel Steinholtz(TwitterでDanielをフォロー: @dsteinholtz)

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