「Star Wars™ バトルフロント™ II」のヒーローが生み出されるまで
「Star Wars™ バトルフロント™ II」の世界でヒーローとヴィランが再現される過程に迫ります。
グリーヴァス将軍、オビ=ワン・ケノービ、ドゥ-クー伯爵、アナキン・スカイウォーカーがこれから数ヶ月の間に「Star Wars™ バトルフロント™ II」に登場します。今回はゲーム内に続々と登場するStar Wars™ の人気のヒーローとヴィランたちが完成するまでの開発舞台裏の様子をご紹介します。
以前の記事で、ヒーローデザイナーのGuillaume MrozがDICEで働くようになった経緯と自身の役割について語ってくれました。ヒーローデザイナーとして、Guillaumeはヒーローのゲームプレイの意図と組み立て全体を監督しています。しかし、以前の記事の中で触れていたように、ヒーローデザインには他にも重要な要素が存在します。
またキャラクターを実際にゲーム内に登場させるには非常に骨の折れる作業もこなさなければいけません。これについても詳しくお話ししましょう。
この記事では皆さんお気に入りのStar Wars のキャラクターがゲームに登場するまでのすべてをご紹介します。これはヒーロー誕生の物語です。
「Star Wars バトルフロント II」に登場させるヒーローの選出
この「Star Wars バトルフロント II」公式ウェブサイトの最近のインタビューでデザインディレクターのDennis Brännvallが語っていたように、ゲームにコンテンツを追加する時期を決める際には、様々な事情が考慮されます。それがヒーローなら、さらに多くの事柄を考慮する必要があります。
まずは以下のような事柄について考えます。
プレイヤーからの要望が多いキャラクターは?その時点で私たちが取り組んでいるStar Warsの時代は?Lucasfilmが彼らの知識をもとにして勧めているキャラクターは?そして忘れてはいけないのは、私たち自身がゲームプレイの観点から見て面白いと思えるキャラクターは何かです。
「Star Wars バトルフロント II」の開発が始まったときに、私たちはこれらの事柄について考えていました。その後、ヒーローとヴィランの数を16から20に拡大することが決まって、これらについて再び考えることになりました。
ファンからはクローン大戦のコンテンツへの要望が多く、私たち自身もクローン大戦時代のファンであり、DICEとLucasfilmの両方が、この時代の主要なキャラクターをもっと「Star Wars バトルフロント II」に登場させたいと考えていました。
もちろん、ヒーローを登場させるならヴィランも必要です。新ヒーローは4人登場させることが決まっていたので、クローン大戦時代のキャラクターをフォースの両サイドから2人ずつ選ぶことになりました。
プリクエル映画とクローン大戦シリーズ、オリジナルトリロジーではオビ=ワン・ケノービが中心人物だったので、彼を「Star Wars バトルフロント II」に登場させることは最優先事項でした。同様に、彼の弟子であるアナキン・スカイウォーカーが銀河の運命に与えた影響も見逃せません。何と言っても、彼は「選ばれし者」です。
クローン大戦中に、二人は力を合わせてグリーヴァス将軍とドゥ-クー伯爵が率いる分離主義者たちと戦いました。この2組のデュオは常にライバル関係にありました。クローン大戦時代からは他にも私たちとコミュニティーの両方が求めるキャラクターが存在していましたが、今回は最終的にこの4人に絞り込まれました。
グリーヴァス将軍は10月に、オビ=ワン・ケノービは11月に、ドゥ-クー伯爵は1月に、アナキン・スカイウォーカーは2月に登場予定です。
最新のロードマップでは現時点で確定しているクローン大戦コンテンツの全容をご紹介しています。
ヒーローの基礎を定義する
4人の新ヒーローをデザインして実装することが決まったら、次はそれぞれのデザインシートを作成して、ゲームプレイの詳細を決定する必要があります。
最初に、それぞれの 特徴とゲームプレイ上の意図 を決定する必要があります。 Star Wars はキャラクター主導の世界観を持っているので、ヒーローの特徴を正しく再現するために十分な配慮が行われます。これによってゲーム内でプレイヤーがキャラクターから受ける印象が決まることから、この過程ではLucasfilmの緊密な協力が重要になります。
たとえば、オビ=ワンは落ち着いていて、戦闘ではライトセーバーによる防御の達人です。したがって、これをゲームプレイで再現することになります。
グリーヴァス将軍は非情な司令官でジェダイキラーとして知られていました。しかし、戦況が不利になれば臆病者に変わることでも知られています。ゲーム内では、彼は敵に恐怖と威圧感を与えるようにデザインされています。しかし、彼はあっという間に逃亡することもできなければいけません。
次は動きと攻撃です。ヒーローの走り方や跳び方、回避の仕方、攻撃の仕方などを含む、移動方法と戦闘方法を決定して記述する必要があります。
キャラクターの特徴や動き、攻撃に加えて、スペシャルアビリティも考える必要があります。アビリティはダース・ベイダーのフォース・チョークなど、通常はそのキャラクターの有名なアクションをもとにします。
ゲーム内のアビリティを決定する前に、複数のメカニクスのリストを作成して、Lucasfilmと一緒に話し合いとテストを行います。
たとえば、当初はキャプテン・ファズマにグレネードランチャーを持たせるアイデアが提示されていましたが、彼女のキャラクターに会わないということで最終的にボツになりました。他にも、レイア・オーガナはライトセーバーを持った相手に対して弱すぎるという理由から、E-11ラピッドファイアブラスターが与えられることになりました。彼女は『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』で同種のブラスターを使用していたことから、これは彼女のキャラクターにも合っていました。
通常はキャラクターの正当性とゲームプレイの必要性の間でバランスを取る必要があります。
3つか4つのアビリティが決まれば、エフェクトや操作感の微調整を行い、ヒーローに実装します。
ヒーローのデザインドキュメントを拡大
「Star Wars バトルフロント II」でキャラクターやヒーローを成長させるには、スキルポイントを獲得して、スターカードをアンロックする必要があります。スターカードはヒーローごとに固定されていて、プレイしながら順番にアップグレードしていく必要があります。これらはライフやダメージの向上やアビリティの変更など、様々な異なる効果が存在します。
次に、スターカードの効果、ステータス、アンロック順、必要ランクをデザインドキュメントで定義します。ヒーローのやり込み要素に深みを加えるためにマイルストーンが追加され、時間をかけてクリアすべき独自のミッションも追加されます。
幅広いプレイ可能なキャラクターを提供したいと考えていますが、それぞれにある程度の深みとカスタマイズ性を持たせる必要があります。
これに加えて、全ヒーローにエモートと勝利ポーズを用意します。通常、それぞれ4つずつを確定させてデザインドキュメントに記載し、最終的にアニメーターに渡します。アビリティと同様に、エモートと勝利ポーズもヒーローの特徴に合わせて決められます。追加のビジュアルもすべてドキュメントに記載されます。
アート、アニメーション、サウンド、ビジュアルエフェクトでヒーローに命を与える
上記の作業は順番に行われると考えた人もいるでしょう。
実際には、デザインドキュメントを作成する際には、分野の異なる人々が同時進行でキャラクターに関わります。ヒーローの複数の要素を同時に開発できるように、デベロップメントマネージャーがタスクと内部作業の依存関係を決定します。
こうすることで、キャラクターとビジュアルの決定後すぐにアーティストが3Dモデルと衣装の作成に取りかかれます。「Star Wars バトルフロント II」は写真のようにリアルな描写スタイルなので、実際の映画に登場する俳優やコスチュームに似せることを目標とします。
コスチュームのいくつかは、ジョージ・ルーカスのスカイウォーカーランチでオリジナルのまま展示されているものをじっくりと観察することができました。それ以外にも、Lucasfilmのリファレンスアーカイブから詳細な写真とモデルを見せてもらうことができました。
また、アニメーターは各ヒーローのスタイルや感覚を真似るように指示を受けた格闘家や俳優にモーションキャプチャーを手伝ってもらい、動きの作成を始めます。
クローン大戦の新たなヒーローに関しては、プリクエル映画とクローン大戦シリーズからのリファレンスを参考にしました。ドゥ-クー伯爵は自身の優位性を示すために、手を降ろして優雅に戦闘に挑みます。アナキン・スカイウォーカーは慇懃無礼に戦います。他のキャラクターも同様です。
アビリティが確定したら、UIデザイナーが効果範囲をビジュアル化する方法を考えます。たとえば、アビリティがフォースに関連しているなら、アーティストはその感覚をビジュアルエフェクトに反映させようとします。
異なる部門のクリエイターたちがそれぞれの専門性を活かして、何が可能であるのかについて価値のあるフィードバックを提供します。キャラクターにビジュアルを追加することは一見すると些細なことに思えるかもしれませんが、見た目によっては、意図したキャラクターのアニメーションやアビリティと上手く機能しない場合もあります。
サウンドが追加されるのは開発の終盤ですが、プランニングは早期に行われます。サウンドエンジニアはデザインドキュメントを見ながら、ライトセーバーが動く音や、キャラクターが走る音、ぶつかる音など、そのキャラクターに必要なサウンドを考えます。
サウンドパレットで重要な要素のひとつはボイスオーバーです。ボイスオーバーを完成させるためには、声優を雇い、台本を書いて、スタジオでセリフを録音する必要があります。エモートやアビリティがきっかけで再生されるものもあれば、状況に応じて再生されるものもあります。たとえば、グリーヴァス将軍は戦闘の相手が通常の兵士か、宿敵のオビ=ワン・ケノービであるかによってセリフが変化します。
これでキャラクターの核となる特徴と動きが完成します。
すべてを組み合わせ、テストと手直しを行い、リリース
ヒーローを構成するすべてのパーツを、Frostbiteゲームエンジンのスキーマティック主導エディターであるFrostEd内で組み合わせます。複数の箱が複数の線で繋がっている様子を想像してみてください。これはまさにそのような感じです。
デザイナーがヒーローのテストと手直しを素早く行えるように、ヒーローはすぐにテスト環境に導入できるようになっています。
キャラクターがアルファの段階に到達したら、いよいよゲームのテストビルドに導入可能になります。プレイテスト専用のクライアントを通して、DICEの従業員全員がこのテストビルドにアクセス可能で、プレイテストは全員のスケジュールに組み込まれています。
そしてプレイします。
一部のアセットが欠けていて、バグも想定されますが、これによってフィードバックが送られます。これらすべてがキャラクターを完成させるために必要になります。
これまで自分たちが作業してきたものをようやく試せるようになる嬉しさが誰の顔にもあふれています。テストして、手直しを行い、再びテストして、ようやくゲームアップデートとともにヒーローをプレイヤーに向けてリリースできるようになります。
ヒーローの誕生です。
–Daniel Steinholtz(TwitterでDanielをフォロー@dsteinholtz)
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