「Invasive Plants vs. Frosties」植物をひとつずつ育てて、地球を救う活動
EAのFrostbiteチームがいかにして地域環境を保護し、誰もが使用できるフレームワークを構築しているか
2024年6月27日
EAバンクーバーの本部は、ディスカバリー・プレイス保護区として知られる美しい森の中にあります。周囲の森には自然を生かした遊歩道が整備されており、EA社員や地域住民がアウトドアで自然の美しさを楽しむ機会を提供している。
しかし、こんな素晴らしい空間の中にも、生態学的が存在しています。そう、外来植物です。人間の活動によって持ち込まれた外来種が、地域の生態系に多大なる損害を与えているのです。外来種は在来種と資源を奪い合うため、地域の生態系を乱し、生息域を変化させ、地域の生物多様性に害を及ぼします。
この事実は、FrostbiteのプロダクションコーディネーターであるHeather Nightingale氏にとって受け入れがたいものでした。そこで彼女は、EAで外来植物の除去に専念するグループを結成するという、変革的なアイデアを提案しました。
「もちろん、名前はFrostbiteエンジンを搭載した名作『Plants vs. Zombies』からきてます」と彼女は言います。「作品名とかけて、実際に外来種の駆除を行ったら面白いかなと思ったのです」
EAがこれまで以上に多くの人々を楽しませ、インスピレーションを与え、より多くのコンテンツと深い体験でつなぐとともに、私たちは人々が生活し、働き、遊ぶコミュニティを支援するという継続的な取り組みを実践しています。そして「Invasive Plants vs. Frosties」は、サステナブルな世界を構築するための重要なミッションです。
Heather氏は、このグループが地域の生態系を改善する手助けになることを期待していました。しかしすぐに、自然の動植物以外の何かが育ちました。そう、地域コミュニティ間のつながりが育まれ、組織全体に採用して適用できる枠組みが構築されました。
そして、おそらく最も重要な出来事は、チーム間でつながりが生まれたことです。
「『Invasive Plants vs. Frosties』は、サステナビリティと環境に配慮した取り組みに対する我々のコミットメントを実践するものです」
ひとつずつ植物を植えることで環境を改善していく
「Invasive Plants vs. Frosties」は春、夏、秋に数ヶ月ごとに行われます。イベント中、Frostbiteチームのメンバー一同は、手袋、シャベル、防水シート、そしてガイド兼スチュワードである専門家のエコロジストとともに、ディスカバリー・プレイス保護区周辺の森へと向かいます。目的は?ずばり、自然環境を保護し、管理する最善の方法を学びながら、侵入植物を探して駆除することです。
「『Invasive Plants vs. Frosties』は、サステナビリティと環境に配慮した取り組みに対する我々のコミットメントを実践するものです」とHeather氏は言います。「教育、意識、そして行動を通じて、地球や環境の大切にすることです」
たった3回のイベントで、Heather氏とFrostbiteチームは10,000本近い外来植物を地域から取り除き、大きな成果を上げました。
「この活動は、有害で侵略的な植物を取り除くだけでなく、チームにとって教育の機会でもあります」とHeather氏は語ります。「誰もが、私たち一人ひとりの環境に対する理解とその後の選択が、地域の生態系にどのような影響を及ぼしているかについて学んでいます」
2023年9月に活動を開始して以来、Heather氏は数多くのチームメンバーたちから、ふと自分の庭を見回したら、知らないうちに外来種の植物を植えていたことに気づいたということを聞かれています。そして、彼らはその機会を利用して、自分たちの家族や友人にも外来植物について教えたのです。
「ディスカバリー・プレイス保護区に限らず、参加者たちが自分の愛する人たちを巻き込み、より多くの方々が環境を大切にするという波及効果があるのです」とのこと。
しかし、それだけではりません!
チームメンバーが何時間も一緒に森の中をかき分け、コンピューターから離れて、森を癒すというポジティブな活動を通じて、お互いと向き合って作業をしていく姿を見ながら、Heather氏はまったく新しいものが育っていくのを目の当たりにしました。
彼女は、コミュニティーと文化が芽吹き始めるのを見たのです。
「森の遊歩道に出ると、みんな普段オフィスではしなかったような口調で話し合ったり、協力し、つながることができました」
つながりを築く
Frostbiteは才能豊かな、情熱的でクリエイティブな人々で構成されています。同時にHeather氏は、その結果、多くの社員が知らず知らずに自分自身のことにしか関心を持たなくなる傾向があることに気付きました。しかし、ひとたびアウトドアで作業をしたら、社員同士が話し始め、協力し合い、思いがけない方法でつながり始めたのです。
「我々のようなエンジン開発チームより、ゲームの開発チームのほうがチーム文化を築きやすいと思います」と彼女は付け加えます。「彼らは自然と一体感が生まれるようです。でもエンジン開発チームは違います。ですから、このようなイベントを持つことは文化的な面で変革的でした。また、参加者からのフィードバックも100%、この活動が有意義であるということでした。これは実に喜ばしいことです。チームが環境だけでなく、お互いとのつながりを強めることは、変革へとつながっています」
「Invasive Plants vs. Frosties」は、EAの環境に対する取り組みに貢献しているだけでなく、チーム内の絆を深め、文化的な豊かを促進するイベントやイニシアチブに投資することが不可欠であることを証明しています。帰属意識と目的を共有することで、チームはポテンシャルを最大限に引き出し、有意義な進歩を遂げることができるのです。
そして、Heather氏はこの活動を企業全体や世界中へと発展させたいと考えています。
「私たちは、このようなことが可能な会社で働いています。だからそれを実行し、モデル化しました。そして、これが再現できないということはありえません」と彼女は言います。
世界中に(在来種の)種を植える
「Invasive Plants vs. Frosties」は、Heather Nightingale氏とFrostbiteチームが指揮する定期イベントです。彼女たちは、バンクーバーを中心に、地域の生態系と環境への影響を重要視しています。
しかし、Heatherが構築したモデルは、意欲さえあれば誰でも拡大できるほどのものです。
「私たちは、このようなことが可能な会社で働いています。だからそれを実行し、モデル化しました。そして、これが再現できないということはありえません」と彼女は言います。「私の次の目標は、このような社会的影響がある環境に配慮したチームイベントを世界規模で行い、みんなに外来植物を駆除してもらうことです」
「環境について学び、関わる簡単な方法は、地元のガイドさんとハイキングに行ったり、ご近所を散歩したりすることです」とHeather氏は言います。「自然界をより深く理解することで、地球に対する感謝、尊敬、そして責任感が育まれます」
私たちは気候変動への影響に取り組み、誰もが楽しくプレイできる世界を保護し、維持するために活動しています。これは当社の価値の重要な柱であり、我々は世界をより楽しく、持続可能な生活を実現するために取り組んでいるNightingale氏やFrostbiteチームをサポートできることを誇りに思っています。
EAでは、ゲームを通じて世界中の人々にインスピレーションを与えることを目標にしています。我々が団結すれば、成し遂げられないことは何もないと信じています。