リマスター最新情報とオープンソース/Mod対応
「Command & Conquer Remastered Collection」のMODに関する質問にお答えします。
C&C Remastered
「Command & Conquer」ファンの皆さん、こんにちは!
「Remastered Collection」の発表以来、コミュニティの皆さんからたくさんのご質問をいただきました。そのなかで多かった質問の1つは、このゲームがMODに対応するかどうかについてでした。 オリジナル版の発売から現在までのこの20年間にわたって「C&C」コミュニティの皆さんが手がけてきた数多くのすばらしいプロジェクトを鑑みると、「Remastered Collection」にとってMODがどれだけ大切な要素であるか、我々も理解しております。 コミュニティが待ち焦がれてきたMOD対応についてお答えする前に、皆さんにちょっとしたサプライズ情報をお知らせしたいと思います。
Electronic Artsは、「Remastered Collection」のリリースの際に、GPLバージョン3.0ライセンスのもと、TiberianDawn.dll、RedAlert.dll、さらにそれに関連するソースコードを公開することとなりました。 大型のRTSタイトルでGPLのもとにソースコードを公開するのは、本作が初めてではないかと思います。そうした意味で、このソースコード公開は、我々Electronic Artsにとって、さらに「C&C」コミュニティとゲーム業界にとっても、極めて大きな意味があると思います。 こうした動きは、コミュニティ審議会のメンバーと弊社EAの開発チームとの間の共同作業の賜物であるということは言うまでもありません。 審議会メンバーとの協議の後、「CnCNet」や「Open RA」などのプロジェクトとの互換性を維持するべく、我々はGPLライセンス手法を採用することに決めました。 我々の目標は、コミュニティの皆さんにとって本当の意味でプラスになる形でコースコードをお届けすることにあります。そうすることで、今後何年もにわたり素晴らしいコミュニティプロジェクトが登場することを祈っています。
では次に、「Remastered Collection」のMODの話に移りましょう。「MOD対応」とはつまり何を意味するのでしょうか? 同梱される新マップエディターと合わせてオープンソースのDLLを使えば、あなたの手でマップのデザインやカスタムユニットの作成、アートの入れ替え、ゲームプレイロジックの変更、データの編集などを行うことができるのです。 すでにコミュニティ審議会はソースコードをいじり始めており、メンバーは実験的な作品をDiscordに投稿して楽しんでいます。 Petroglyphは、このソフトウェアでできることをわかりやすい形で示すために、実際に使える新ユニットをMODで作っていました。 そこで我々はPetroglyphに面白い質問をしてみたのです。「マンモス戦車の鹵獲に成功したら、Nod同胞団はどう使うのだろう?」と。 Nod同胞団ならタレットを巨大なキャノン砲に置き換えて、戦術核を発射できるようにするのでは、というアイデアがありました。 このようにして、核弾頭装備戦車が完成したのです。 このユニットはMODを併用することでゲーム内で使うことができます(上記画像参照)。ゲームのリリース時にこの戦車が小可能な状態になり、また皆さんのMOD使用の参考になればいいと思います。
MOD対応の他にも、皆さんの多くが興味津々なLANプレイについて、明確にしておきたいと思います。 今年の始めの時点では、我々はゲームのリリース版にLANプレイを実装する方向で動いていました。ただ、残念なことに、この機能はリリースには間に合わないことが判明しました。 コロナによりソーシャルディスタンスが求められる職場において、LAN機能を開発しテストするのは困難を極めます。それがLANプレイ開発に顕著な影響を与えているのです。 この機能がマルチプレイヤーでMODをプレイするのに極めて重要であり、ネットワークに障害が発生している場合にバックアップとして役立つという点については、しっかりと理解しています。 リリース時にLANプレイを実装できないことについては我々もがっかりしています。もちろん、今後もこの機能は最優先で開発していく予定です。
ユーザーコンテンツの発掘については、PCプラットフォームを最大限に活用し、このプロセスを効率化することを想定していました。 Steamのプレイヤーの皆様には、Steam ワークショップを利用してマップとMODの両方を共有します。 プレイヤーは、Steam内のゲームのコミュニティハブで直接マップやMODにサブスクライブするか、あるいはゲーム内のメニューを使って、コンテンツを探しダウンロードします。 Originのプレイヤーも同様に、ゲーム内プロセスを使用してマップをダウンロードできます。ただし、MODはゲームを終了し、各フォルダーに手動でインストールする必要があります。 いずれのバージョンでも、ゲームの起動後、「Options/Mods」タブに移動してMODを有効にすることができます。 コンテンツのアップロードと全UGCプロセスについての詳細な説明は、リリース時期近辺までに製作する予定でいます。
今後数ヶ月の間にコミュニティが何を生み出していくのか、とても楽しみにしています。 「Remastered Collection」自体のすばらしいコンテンツが登場するでしょう。またすでにあるコミュニティプロジェクトのいくつかにも、公開するソースコードが組み込まれアップデートがなされることを期待しています。あるいは、GPLに基づくソースコードで可能になった新たなRTSプロジェクトが陽の目を見ることになるかもしれません。 最後に、1つ強調しておきたいことがあります。リリースに向けて、我々はバグの修正とUGC(ユーザー生成コンテンツ)システムの準備に全力を尽くしてきましたが、何千人ものプレイヤーがコンテンツの製作やシェアを始めると、いくつかのバグが見つかることになるでしょう。 ゲームがリリースされたら、ぜひあなた方のご意見をお聞かせいただき、どうすればこうしたツールを使いやすくできるのかをお教えいただけると幸いです。
リリースまであと3週間足らずとなりました。皆さんとバトルフィールドでお会いできるのを楽しみにしています。そのときまでは健康に気をつけてお過ごしください。皆さんの支援とフィードバックには感謝しています。
それではまた。
Jim Vessella
Jimtern